喫茶店の内装工事について

喫茶店は雰囲気がとても大切な飲食店です。喫茶店を開く場合、内装工事に開業資金の半分程度は、一般的には費やすことになります。もちろん、こだわり方によっては、お金がいくらあっても足りないということになりますが、坪単価で6~12万円程度かけると、ごく普通のお店なら作ることができるでしょう。

喫茶店向けの物件

喫茶店を始めるには、箱が必要です。喫茶店向けの物件には、大きく分けて「スケルトン物件」と「居抜き物件」があります。

スケルトン物件は、基本的に何も内装のない、壁や天井がむき出しになっている物件のことです。つまり、すべての内装は、物件を借りた人が工事を依頼するなどして整備しなければなりません。厨房機器やインテリアなどもすべて自力で揃える必要があるため、出費は増えます。しかし、ご自身の好みがインテリアに反映できるという大きな特典もあります。

居抜き物件は、すでにカフェや飲食店が入っていた物件で、インテリアや厨房機器などもある程度使える物がそのまま残されている物件のことです。開店しようとしている喫茶店の内装とイメージの近い居抜き物件ならば、残されている物を有効に利用して、初期の投資を抑えることができます。

喫茶店の内装をデザインする際に押さえておきたいこと

スケルトン物件にしても、居抜き物件にしても、お店のコンセプトが定まっていなければ、その後の経営はなかなかうまくいきません。店のインテリアデザインはもちろんのこと、店の主力となる客層の分析、客層に合わせたメニューの開発など、やるべきことはたくさんあります。

お店のコンセプトが定まると、自ずと付随することについてはスムーズに決まってくるものです。

喫茶店の中にも特徴の異なるお店は数多くあります。大衆的なカフェもあれば、和の雰囲気が漂う喫茶店や隠れ家的なお店もあります。
喫茶店を始めようと考えているからには、頭の中にそのお店のイメージはあるはずですが、やはりできることとできないことはありますので、できるだけ詳細なコンセプトを打ち出し、妥協できるところもあぶり出しておくべきでしょう。そうすることで、物件を探しやすくなります。

初期費用を抑えたいからと、イメージとはほど遠い内装の物件を借りても、余計にお金がかかることになり、後悔するだけです。

特徴あるカフェの内装

少しご紹介しましたが、喫茶店にはさまざまなコンセプトを持つお店があります。ここからは、特徴ある内装を備えた、人気のカフェスタイルをご紹介します。

スケルトン

スケルトン物件をそのまま内装として使ったような喫茶店です。スケルトンの内装は、塗装を少し施す程度でもおしゃれに見せられ、費用もあまりかかりません。

レトロ

レトロの中にもテーマはあります。洋風アンティークで統一したお店もありますし、実際にはアンティークではなくても、レトロ系の雑貨やインテリアをそろえて雰囲気を出しているお店もあります。本格的に雰囲気を出そうとすると大変かもしれませんが、人気のカフェスタイルなので、こだわるならとことんこだわってみたいものです。

ナチュラル

ナチュラルを意識して、主にウッドや石などの素材を使ったデザインが採用されているお店です。植物を増やしてマイナスイオンが漂うような、くつろぎの空間を提供します。メニューもオーガニックなものを導入するなど、こだわりたいところです。

隠れ家

隠れ家的な喫茶店には、「古民家を改造したお店」「住宅街の中の一軒家」「繁華街の中なのに見つけるのが大変なお店」などがあります。このような隠れ家的な喫茶店は、ほかのタイプの喫茶店と比較しても、内装、そして外装が重要になってきます。物件の良さを生かす方向でコンセプトを煮詰めていきましょう。

ミニマル

必要最低限。ミニマルの内装は、とにかくシンプルです。ただ、シンプルだからといって、ただ単にホワイト中心の内装にするだけでは魅力的な雰囲気に仕上げることはできません。シンプルだからこそ、導入するインテリアなどのチョイスも難しくなります。

自宅カフェという選択肢も

「隠れ家」的な喫茶店では、「住宅街の中の一軒家」というチョイスがあることをご紹介しました。これはすなわち「自宅カフェ」という選択肢があることを意味しています。自宅の一部を改装することでカフェにすること自体、注目に値しますし、近所に明確なターゲット層が居住しているのであれば、ビジネス的にも期待できるでしょう。ただし、車の駐車トラブルや、騒音トラブルに発展する可能性もあるので、自宅カフェの開店を考えるのであれば、対策をしっかりと考えておきましょう。

喫茶店の内装工事にかかる費用

喫茶店は、20坪ぐらいの店舗が多いので、前述の坪単価を考えると、内装工事には120~240万円程度のお金がかかると考えてよいでしょう。ただ、これはあくまで「ごく普通」のお店の場合で、少しおしゃれなお見えを目指すなら坪単価30万円程度として約600万円。
さらにハイグレードなお店を目指すなら坪単価50万円以上、1000万円~という感じでお金がかかることになります。単純な計算であり、これはあくまで目安です。実際はメニューにより厨房の広さや導入機器が異なるため、その辺りも考慮に入れないと正確な数値を出すことはできません。

さらに、坪単価は、小さい物件になるほど高くなります。小さい物件であっても、厨房やトイレなどの設備や経費は変わらないため、このような現象が発生します。もちろん、工事にかかる人件費、資材や機材も、小さい物件なら極端に減るというわけではありませんので、小さい物件はどうしても坪単価が高くなりやすいのです。

内装工事にかかるお金を節約する方法

このように、内装工事にはどうしてもある程度のお金がかかってしまいます。しかし、開業資金を潤沢に用意することはできないという方もいらっしゃることと思います。そのような際は、工夫すること、できるだけお金を節約しましょう。

設計

内装工事にかかるお金を節約する方法として、まずご紹介したいのが「設計」を自力でおこなうことです。「設計なんて難しいことを素人がやるなんて…」とお考えの方もいらっしゃると思いますが、それは正解です。これは、自分で設計の図面を引くということではありません。ご自身のアイデアをスケッチにするだけです。
これだけでも少しはお金を節約できます。イメージがプロにしっかり伝わるように描ければ、それで問題ありません。ただ、実現不可能なスケッチでは意味がありません。そのため、なるべく実在のお店を参考にしてスケッチを描くとよいでしょう。できるだけ多くのカフェを回ってみて、どんな雰囲気にしたいのか、考えをまとめることもとても大切です。

設備にかかるお金を節約する方法

喫茶店などの飲食店で使用する設備は、こだわるほどにお金がかかります。新品を手に入れたいものですが、エスプレッソマシンや製氷器などは、かなり高額になりますので、リースや中古品の利用を考えましょう。喫茶店とはいえ、メニューによっては本格的な厨房機器が必要になる場合もあります。それに加えてインテリアも充実させるとなると、経費はどんどん膨らんでしまいます。開店費用をできるだけ抑えるには、リースや中古という選択肢があることも覚えておきましょう。

まとめ

喫茶店の内装工事や、それに付随するコンセプトを決める重要性についてご説明してきました。喫茶店をオープンしようとお考えの方は、ぜひ参考にしてください。